ボクの作品の中でも好きな曲です。
この曲を書いた時のことは、いまでもハッキリ憶えている。作詞家の康珍化(カン チファと読みます)さんから、「悲しみがとまらない」と1ページ、「I
Can't stop the lonlines
」と1ページに書いたA4の紙を手渡され、それをキーワードにサビを仕上げていったんだ。康さんとは数カ月前に書き上げた上田正樹の「悲しい色やね」で紹介されたわけだけれど、この作品のヒットもボクらのコンビを決定付けるものになった。
プロデュースは角松敏生くんで、彼とはお互いがLAでレコーディングしている時に、偶然レストランで会って付き合いが始まったんだ。彼がプロデューサーとして素晴らしいのは、この作品にも言えることだけれど、そのアーティストに何が必要だということをニュートラルに考えられることだ。
アーティストの人がプロデュースすると、どうしても「自分が自分が」っていうことで、自分の作品を最優先してしまいがちなんだよね。ヒットさせる、っていう使命よりも以前に。その彼と、ボクのマンションで打ち合わせして、モータウンや
フリーソウルのエッセンスを入れた曲にしようということになったわけ。ついでにアレンジもイントロのピアノのメロや、リズムの感じも伝えて、しっかりと彼はカセットにレコーディングして持っていっちゃった(笑)。
杏里さんとは、レコーディングの時はじめて会ったわけだけど、会うまでボクは、彼女がファッションモデルだと思っていて、「エーッ!ちがいますよー」なんて言われてしまった(笑)。勿論「オリビアを聴きながら」は知っていたけれど、モデルの方が本職だと信じて疑わなかった。でも彼女のヴォーカルはのびやかで、この曲にはピッタリだったと思っている。もう1曲書いた「We
are not alne」もいい出来上がりで、彼女自身もリメイクしてくれたほど気にってくれたことが作者としては嬉しかったね。